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変形性膝関節症の運動
ご高齢者の方で歩く時や立っている時に膝がまっすぐ伸びていなくて曲げている方に気付かれたこと、あります?
変形性膝関節症が進行して関節拘縮(関節が固まって動きが制限されてしまう)がおきてくると厄介です。
ある意味、膝を曲げてやや中腰で歩いたりしているようになっている訳ですから。
完全に膝が伸びない、曲がらない状態です。
徐々になっていく訳ですから、早めに対応して頂きたかったと思います。
この膝の問題で痛みの対処は大事ですが、関節の動きを保つのも重要です。
運動では一番に関節可動域訓練(ストレッチと同じようなものと考えて下さい)です。
最初に膝に水が溜まったり、腫れているような感じがあったり、痛みがつよかったりした場合は少し治まって来てからすぐに始めて頂きたいです。
ゆっくりと、しっかりと(痛みのおきない範囲で)膝を伸ばす、曲げるのを毎日、回数を決めて行うつもりで。
面倒くさいとか、油断しているとマズイですよ。
伸ばす時は台などの上に脚を乗せ、膝を下に軽く押すようにして伸ばすのも良いですし、曲げにくい時はお風呂に入ったとき、浴槽の淵につかまり正座するような感じで痛くないところまで、曲げたりを数回繰り返したりしましょう。
浮力があるのでやりやすいですし、温まっているので筋肉もほぐれていますのでお勧めです。
あとは膝のお皿を両手で前後左右、斜め方向に動かすのも良いですね。
よく膝の運動で筋トレも紹介されますが、それはとりあえず二の次です。
関節がちゃんと動くのが一番です。
散歩(ウオーキング)も歩いて痛まないんだったらともかく、痛みが出るようだったらやらないことです。
歩くのは一般的な運動にはなりますが、膝そのものの運動にはなりません。
がんばって歩きすぎも良くないですよ。
1日1万歩なんて別に意味のないスローガンですから。
ともかく関節の動きの問題は油断大敵ですから。
固まってからでは大変です。
ご用心。
(追記)
膝の動きには膝関節単体ではなく、足関節周りや股関節(特に後ろ方向の可動域)や体幹(腰が曲がって来ると股関節や膝に影響が出ます)も大事です。
併せて可動域訓練が必要ですね。