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気象病~天気痛
気象病や天気痛という言葉はご存じでしょうか?
昔から天気の変わり目になると神経痛が痛む、古傷が痛む、リウマチが痛む…などの話がありました。
昨今はこのような事を「気象病」や「天気痛」と呼ばれています。
もちろん正式な疾患名ではありません。
これらは耳の奥にある内耳という場所が気温、気圧、湿度などの変動を感知する訳ですがはっきりとした原因は不明ですが過敏になっている方がおり、内耳の前庭神経を刺激し、それが自律神経の働きを乱すためにおこる状態なのではないかと云われています。
乗り物酔いしやすい、高地や飛行機などに乗って気圧の変化によって耳が詰まる、痛む、夏はのぼせやすく冬は冷える、頚の具合を悪くしたことがある、慢性の肩こり、貧血、更年期など…これらの方は比較すると気象病になりやすい傾向がみられるようです。
時期的には3~6月の春先から梅雨時と10~11月位の季節の変わり目が症状が強まる傾向が多いようです。
また症状の強まるタイミングも大きな変動の時に感じる方もいらっしゃれば、僅かな変化の時に感じるような方もいらっしゃるようです。
後者のタイプの方で中には自身の居住地からかなり遠方の場所の気圧の変化を感じ取ってしまうような方もいらっしゃるとのこと。
【症状】
頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、嘔吐、倦怠感、肩凝り、腰痛、関節痛、怪我の後遺症、気分の落ち込み、意欲低下、イライラ…など。
普段から頭痛や肩こり、関節痛、怪我の後遺症、腰痛などがある方は痛みが強まることがあり、めまいや耳鳴り、吐き気などは突然起きる場合があるとのことです。
【気象病と思われる方の対応策】
天候自体をどうにかすることは出来ませんのでご自身で普段からの対応を検討しましょう。
★特にめまい、吐き気などが起こりやすいタイプの方は市販の乗り物酔い止めの薬を症状が起こりそうな気配があったら服用しておくのも手です。
ただし副作用として眠気をもたらしたり、服用する頻度が多いと段々と効果は無くなって来ます。
★気象病(天気痛)の症状が現れそうな時、発症中などは睡眠時間は出来れば7~8時間を目安に。
もちろんこのように自律神経の乱れやすい方は普段も睡眠時間の確保は大事ですね。
★梅雨の時期など気温は高いで冷たい飲み物が飲む機会が増えるかもしれませんが、出来れば白湯を1日3~4杯位(約コップ1杯分の量)摂取してみてはいかがでしょう。
冷たい飲料の飲みすぎにはご注意を。
塩分制限の必要の無い方は梅干しを1日に1~2個、または市販の”にがり”を白湯や水に入れ、にがり水の飲用をお勧めです。
特に高温多湿の時期は消化器系が弱りやすいので食べ過ぎや油っこい食べ物などは控えめにした方が無難ですね。
★軽めの運動や気持ち良く感じる温度で10~15分位の入浴で血行促進、軽い発汗を促しましょう。
お嫌いでなければ、スーパー銭湯などを利用されるのも良いかも知れませんね。
尚、片頭痛の発作の時や入浴や運動が負担に感じる時は避けて下さい。
このような場合、バケツや湯船に少し熱めのお湯を入れて膝から下を浸ける脚湯がお勧めです。
もちろん服は来たままでOK。
5~6分位が目安です。
★耳のマッサージ
自律神経の調整や耳鳴り、めまいなどの方にお勧めです。
左右両方の耳を(片方づつでも、両方一緒でもOK)耳たぶを軽くマッサージ、耳たぶをつまんで上下左右に軽く引っ張るなど。
気持ち良い程度に3分位、1日に3回位行って下さい。
★手指や足指の指と指の間にある水かき部分のマッサージ
やはり自律神経の調整や血行促進にお勧めです。
出来ましたら全部の手指の間の水かきと足の指の間の水かき(左右)を軽く~せいぜい痛気持ち良い程度に片手、片足各3分位(全部行うと12分位になります)、両手両足一遍にやらなくても両手だけ、足だけに分けてやって頂いても大丈夫です。
1日最低1~2回は暇な時にでも行って下さい。
最後になりますが、もちろんこれらの症状が気になる時は自身で気象病(あるいは自律神経)かも?と決めつけずに然るべき医療機関を受診して下さい。
しっかりと判別は必要です。
現代医学的にこれといった原因や疾患が無いような場合、わたしどものような施術や東洋医学的施術(漢方や鍼灸など)が適応になる場合があります。
ぜひご相談下さい。
しかしこのように気象の影響を受けるということは、結局は人間も自然界の一部ということでしょうね。