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では整体は?
前回は整体は東洋医学か?がテーマでしたが。
「違います」ということで。
では、なんだ?と。
はい、ところで「整体」という言葉は聞いたことがあるという方はわりといらっしゃることでしょう?おそらく。
しかし、「整体とはこういうものだ」と理解されている方はほとんどいらっしゃらないのでは?
せいぜい”このようなものかな?”と漠然としたイメージだけではないでしょうか?
【整体とは】
じつは整体の定義ってないんですよ。
整体とはこうだ…という統一された手技もありません。
ちなみに整体を検索してみましたら「背骨や骨盤の歪みを整える」「筋肉や骨格のバランスを整える」など記載されるケースが多いですね。
一般の方も整体に対してこのようなイメージをお持ちの方も一定数いらっしゃるでしょう。
そうですね~、たしかにそういう面もありますね。
しかし、そうとばかりも言えないですし、定義というほどでも無いかと。
ワタシは「整体」とは…「整体系」というのが正しいのではと考えます。
つまり単純に『属性、カテゴリー』を表しているだけの名称です(全くの私見です)。
例えますと、「整体」という名前の箱(枠組み)がありまして、その中に雑多な品(手技療法、徒手療法とよばれる施術法)が入っているわけです。
マッサージのような揉みほぐし的なものや、骨盤矯正やら筋膜リリース、ボキボキ系やら非ボキボキ系。
はたまた〇〇式整体、〇〇療法、〇〇術やら独自に開発した手技?など古くからあるものから新しいものまで多種多様ですね。
これ、一般の方に個々の手技を説明しても分かりにくいでしょうし、興味もあまり持たれ無いでしょう。
ですので「整体」に括ってしまうのが簡単です。
まぁ逆に言えばこの為、整体と一口に言っても施術者により手法が似通ったり、バラバラだったりしますので余計に分かりずらくもなっていますが…はい。
と、いう訳で当院でも「整体」として括っております。
実施致します個別の手技手法に関しましては名称のついているものから、経験上身に着けました我流のものまで幾つかあります。
しかし名称のついている手技を話したところで世間には認知されていませんし、却って分かりづらいかと。
認知されている(?)整体と表現した方が伝わりやすいでしょう。
その為、同じ整体を名乗っていても施術方法は違っていたりする訳なんですよ。
なんとなくお分かり頂けたでしょうか?
追伸
時々、You Tube番組で整体施術者orカイロプラクティック施術者の方に「カイロプラクティックと整体は何がどう違う」と質問されるシーンを見かけたりします。
質問者の方はどちらもボキボキ?矯正するようなイメージをお持ちなんでしょうかね?
それで違いがわからないと。
いや~「カイロプラクティック」はアメリカ発祥の手技療法のひとつの療法名であり、整体は属性名ですから比較する論点が全く違っています。
〇〇式整体や〇〇式手技とカイロプラクティックの違いは?でしたら正しい比較論になりますが。
類似した質問に「マッサージと整体の違いは?」というのもありましたね、これも同じです。
【結論】
整体という言葉は何気に認知されて来ているかとは思いますが、実体はこのように統一されているものでは無く、属性の名称を表す言葉と捉えて頂くのがよろしいかと思います。
実際のところは、施術者に確認されるか施術を受けて判断されるしかないのではと思います、はい。
東洋医学(的)か?
整体は東洋医学のジャンルに含まれると勘違いされている方もいらっしゃるかも知れませんね?
いぇ、整体は東洋医学ではないんですよ~。
たしかに整体にも東洋医学的(?)な手技ももちろんあります(日本で出来た手技、それぞれ名称はあります)が。
基本的には別物。
日本で東洋医学といえば大別しますと「漢方(薬)と鍼灸」でしょう。
しかしややこしい事にもうちょっと細かく述べますと以下のように分類される事でしょう。
●東洋医学概念に基づいた漢方薬治療
●現代医学的?概念(診断、疾患名)による漢方薬治療
●東洋医概念に基づいた鍼灸施術
●東洋医学概念とは別の概念に基づいた鍼灸施術
なんだかよく分かりませんかね?
そうですよね、漢方や鍼灸などは現代医学のジャンルでは無いので東洋医学だと思われる事でしょう?
では東洋医学といえるのは何かと申しますと、上記しました通り東洋医学概念(例えば陰陽五行、虚実、五臓六腑など)を基に、東洋医学独自の診断法(脈を診たり、腹を触って診たり、舌を診たり、身体を触ってみたり等)を用いて「証(しょう)」という独自の診断を下して処方や施術するということです。
漢方薬処方で例を挙げますと「風邪に葛根湯」のような処方は現代医学的な処方の仕方となります。
一般的に病院などを受診して処方される漢方薬はこのような形となりますでしょう。
東洋医学独自の処方となると漢方専門医の医師か薬剤師以外では難しいでしょう。
もっとも軽症の場合や複雑な症状でなければ現代医学的処方で効果がみられることも多々あるかも知れません。
鍼灸施術の場合は施術者により十人十色と云われる位ですのでまちまちでしょう。
どのような施術法が良いとか優れているかは中々判断出来ませんね、それぞれといったところでしょうか?
全体的には東洋医学に基づいた鍼灸施術を行っている施術者は少ないと云われているようです。
一般の方には何がどう違うのか…これまた分かりづらいでしょうね…はい。
では、マッサージはどうなのか?と。
これはカタカナ表記されている位ですので西洋(ヨーロッパ)発祥の手技療法のひとつです。
日本版のマッサージ?といえるものに按摩(あんま)と指圧があります。
按摩は原型としたは古代中国より伝承し日本で変化していった手技ですし、指圧は日本で発祥し基本、押すことを主とした手技です。
これらを東洋医学に含むものとしているのかはワタシは存じませんが…。
まぁ何にしてもですが、どのジャンルのものであれ有用(害が無く、役に立つもの)であれば賢く利用されるのがよろしいかと思います…はい。
原因は?
原因は一つだけと思っていませんか?
この症状が起きるのはこれが原因だって。
確かにそれの方が分かりやすくって良いですよね。
その原因さえ取り除けば解決。
しかしどうなんでしょうか?
慢性的であちこち具合がよろしく無いような場合、一つの原因に絞りきるのはちょっと難しいかもしれません。
また回復力の差などはご自身の体力やら生活習慣やら環境やらと何かと影響を及ぼすものがありますので皆が同じではありませんよね。
「〇〇を行えば~」「〇〇を食べれば~」とは行かないケースが多いでしょう。
ワタシの場合、原因という言葉を使うのがあまり好きでは無く、「要因や要素」という表現を使うことが多いです。
複数の要因や要素が重なり合ってその症状が引き起こされると考えますね。
例えば「ギックリ腰」でも、「重い物を持ったから、腰を捻る動作をしたから」などはきっかけ(つまり一つの要素)であり、既に腰などが良い状態では無い、実は疲れが溜まっていた…などなど複数の要因がありぎっくり腰になった…と。
よく聞く話で「年齢(加齢)のせいで~」やら「軟骨が減って」なんて言われる事もありそうですね。
いえ、確かに加齢も大事な要素であるのは間違いありません。
10代やら20代の時と比べると体力も免疫機能も低下しますし、基礎疾患を持っている可能性も高い、長年の疲労の蓄積もあるでしょう。
軟骨も減ってきますし。
しかしこれらは要因、要素の一つであって全てではありません。
複数の要素が重なり合わないと症状は起きにくいでしょう。
結論的にいえば重なり合う要因、要素が多ければ多いほど症状も複雑化しやすく、改善に手間取り長引きやすい。
少ないほど改善、回復しやすい可能性が高いと言えるのではないでしょうか。
整体界隈では良く聞かれる事も多いと思いますが「背骨の歪みが~」「骨盤の歪んで~」「筋膜、筋肉が~」「姿勢が~」なんてフレーズ。
確かに全て大事で原因とも云える要素ですが、逆に言えばそうなっているのも結果でしかない…とも言えそうな気が?
また「原因は患部では無く、別の場所にある」的なフレーズもよくありますね。
「腰が痛いのは腰に原因があるのでは無く、〇〇に問題がある」なんて。
これまた確かにそうワタシも思います。
実際、脚(足)やらお腹側の筋肉などの問題が影響していたりと。
(患部にも問題はありますよ、この場合は腰そのものにもです)
ただこのように腰痛でも肩こりでも患部だけでは無く、他の場所からの要因、要素が絡んで来るわけです。
肩こりでも手指、手、腕だったり腰や脚からだったり…です。
また喰いしばりやらストレスやら、食べすぎやら睡眠不足やら何やらと要因、要素が重なり合うわけです。
その複数の要因、要素を減らす(解消)事が必要ですね。
ワタシの場合、施術方針はその要素、要因をちょっとでも減らそうと考えアプローチするだけです。
時折お見かけする「根本原因?を~」なんて考えたことは無いですね~。
読める身体
「読める身体」ということで…。
これワタシが勝手に言っている事ですけど。
通常、施術にあたって先ずはカウンセリング(問診)や検査などが行われると思います。
当院でもそうですね。
それらはもちろん大事な事ですが、実際は施術しながら分かる事はそれら以上にあったりしますね。
まぁ、ワタシの場合は…ですけど。
読む身体というと能動的に行う感じですが、どちらかというと受動的に施術中「ここに問題があり、問題が起きている」みたいな解決の為の糸口が分かってくる…のような感じでしょうか?
もちろん初回からそうなる場合もありますし、2~3回以上の施術が必要な事もあります。
しかしどなたに対しても同じように読める訳では決して無く、これが「読みやすい(読める身体)方」と「読みにくい(読めない身体)方」に分かれるんです。
もちろんどちらにも幅があって「けっこう読める~まぁまぁ読める」のような感じで「読みにくい」場合も同様です。
で、当然読みやすい場合の方が施術効果と申しますか変化がおきやすい。
逆の場合はなかなか難しい。
これは手技のみならず気功でも同様です。
はっきりと強く気の滞っている感じがワタシの手のひらに痛みや圧力?のような感じで伝わってくる場合の方が変化が良いですね。
ところで、どうして「読みやすい(読める)」「読みにくい(読めない)」に分かれるのか?
これははっきりとはわかりませんが以下のような事でしょうか?
①ワタシの技量不足
②現在現れている症状は別の疾患などにより引き起こされている場合(例えば腰痛の原因が別の疾患が原因で起きている…など)
③その方の内面に例えば強いストレスやトラウマ的な問題などが存在していて回復を阻害している?など。
う~ん、他にもあるかもしれません。
もっと読めるように研鑽しなくてはと、反省です。
好転反応って??
みなさんは「好転反応」というワードを聞かれたことはありますか?
簡単に申しますと「整体やら鍼灸などの施術などを行った結果、滞っていた血流やリンパの流れなどが良くなり、一気に老廃物や毒素などが身体中を駆けめくり肝臓や腎臓に負担が掛かり起こる一時的な症状」で、文字通り回復に向かっている証拠とか?(もちろん全員に起きる訳では無く、人によりけりだそうです)
と、このような感じでおっしゃっている施術家の先生方も多くいらっしゃるようです。
もちろん何も云われない先生や否定的な見解の先生もいらっしゃるわけですが。
で、どのような症状が起きるかと言えば。
「眠気、だるさ、頭痛、発熱、ふらつき、元々痛い場所が痛みを増す、今迄無い場所が痛み出す、腹痛、吐き気、便秘.下痢、湿疹、吹き出物、目やに、尿が濃くなる…」など。
いつ位から発症して、どれ位の期間続くのか?
「施術の翌日~3日以内から発症して1日~3日位で段々と和らぐ」と云われているようで、それ以上続くような場合は好転反応以外の原因が考えられる…とのことです。
う~ん、好転反応?
どうなんでしょう?
いえ、ワタシ的にはあまりそのような事は無いのではないかと思います。
ワタシが施術を行ってきた中では無かったですし、ワタシが施術を受けた場合でも無かったですね。
もちろん医学的には好転反応という用語はありません。
ちなみに施術後「眠気、だるさ」など人により、場合によりですが起きることはありますが単に「筋肉などの緊張が緩み、交感神経優位の状態から副交感神経優位モードに切り替わった」だけ。
好転反応なんて大層な事では無く、施術の作用による単なる反応でしかないと思います(私見です)
それ以外の症状?
ワタシにはちょっと分かりません。
痛みが増した場合などは、それこそ刺激(例えば押したり、揉んだり、矯正など)が強すぎたり、動かしすぎたりなどのオーバードーゼ(刺激過多)の場合が多いのではないでしょうか?
それと別に問題なのは好転反応の説明で先述しました「滞っていた血流やリンパの流れが良くなり、老廃物や毒素が~」と書きましたがこれはマズイのでは無いでしょうかね。
「老廃物や毒素がドバドバ~」
「デトックス~」みたいな。
なにかYou Tubeのサムネみたいですね。
医学の世界からみたら叩かれる話でしょうね、「老廃物ってなに?毒素?なにそれ?」って。
しかし「好転反応」って何気に受け入れられるような気がしますが、どこから来た言葉なんでしょうか?
まぁ、私見ですがおそらく「漢方」の「瞑眩(めんげん)」←漢方を暫く服用してから起きる症状、つまり好転反応の事です。
整体や鍼灸後の好転反応の症状とほぼ同一ですし、服用して数日後で起きる場合もあり、期間は1週間位(人によりけりですが)と云われているようです。
しかし実際は滅多に「瞑眩」が起きる事はないようですよ(ほんとに稀だそうです)
ワタシも漢方薬の服用経験がありますし、他の服用されている方々に伺ったこともございますが「瞑眩(好転反応」が起きた話は一度も無いですね。
むしろ皮膚に発疹やかゆみ、発熱など起きた場合は「薬の副作用」の可能性大なのでは無いでしょうか?
漢方薬も薬ですから、しっかり副作用はありますよ。
という訳でこの辺りが大元ではないかと思いますが…はい。
「雨降って地固まる」みたいな。
日本人、好きそうですね?
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