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どーなの?低血圧
とかく血圧といえば高血圧の事ばかりが取り上げられていますが、低血圧に関してはどーなんでしょ?
なんとなく「朝、起きられない人」みたいな感じでしょうか。
しかし何かと問題があるんですよ、はい。
ただ残念な事に、軽く扱われてしまいがちな面がありますね。
【低血圧は何が問題】
血液を送り出す心臓のポンプとしての力が弱いので全身に十分に届きにくい(酸素や栄養など)ことです。
また自律神経の働きも大きくかかわります。
【低血圧の目安】
最大血圧(上)が100mmHg未満(以下)、最低血圧(下)が60未満(以下)と云われている位で高血圧のように細かくは分類されていません。
わりとざっくりです。
【低血圧のため起きる可能性のある症状】
●めまい、立ちくらみ
●失神
●頭痛、動悸、肩こり
●疲れやすい、倦怠感
●不眠、不安感、食欲不振
●活動性の低下
●冷え性
●顔色が悪い…など。
*これらの症状は当然、低血圧以外の原因でも起きますので鑑別が必要となります。
【低血圧の種類】
〈慢性低血圧〉
●本態性低血圧
特に原因となる疾患が無い場合で体質的、遺伝的に低い状態で無症状の場合もあれば、上記のような症状が発症している場合もあります。
多くの通常の低血圧症の方はこれに当てはまります。
●症候性低血圧
特定出来る疾患があり、低血圧になっている状態。
肺疾患、心臓疾患、末期がん、感染症(敗血症)、脱水、神経疾患(パーキンソン症候群、糖尿病等)、内分泌疾患(甲状腺機能低下症等)、怪我や内臓からの出血など。
また薬の副作用や薬物中毒、アルコール中毒など。
●起立性低血圧
座ったり寝ている状態から立ち上がった時に急激に血圧が低下した状態で、一般的に「めまい、立ちくらみ」と表現されます。
本態性起立性低血圧 原因となる疾患が特定出来ないのに起きる場合
症候性低血圧 パーキンソン症候群や糖尿病、脱水症などにより起きやすくなります。
起立性低血圧は小学校高学年から思春期頃と高齢者に比較的多くみられる病態です。
症状としましては”めまい、ふらつき、動悸、冷汗”などが起きやすいとされています。
●食後低血圧
食後、消化の為に消化器に血液が移動しますが、通常は交感神経の働きにより血圧は保たれますがその作用が上手く働かずに起こる低血圧症状です。
比較的高齢者に多く、また糖尿病や自律神経の働きが乱れている方にみられる場合があります。
食後1~2時間の間に上の血圧が20mmHg以上低下することもあります。
症状としては”めまい、ふらつき、失神、転倒”などの可能性があります。
〈急性低血圧)
アナフィラキシーショック、ヒートショック、急性アルコール中毒など命の危険性がある病態で昇圧剤(点滴)による加療が必須です。
【さてどーする?】
健康診断やたまたま医療機関で血圧を計測した時に低かった時に低かっただけで決めつけるのは早いので(高血圧と一緒です)、ぜひ血圧計を購入され(安いタイプは7,000円前後で市販されています)せめて一週間位は毎日計測しましょう。
血圧が低いだけで特別何も症状が無ければ、取りあえずはまだよろしいかと思いますが何かしら症状があるようでしたら内科(より専門的なのは循環器内科です)を受診しましょう。
低血圧にみられる症状はもちろん低血圧特有の症状ではありませんので、他の疾患からきているかどうかの鑑別が必要となります。
また今迄正常血圧だったのに、この処低血圧になったという方も同様です。
(上の血圧が100mmHg未満)
しかし低血圧で無症状という方は比較的少ないかもしれませんね。
憶測ではありますが自律神経失調症症状のような状態が方が割合にいらっしゃると思います。
特に一番多い、先述しました本態性低血圧の場合ですと体質的な問題が多いようですし、医療機関での治療は各症状に対するものになります。
余程立ちくらみやめまい、失神などを頻繁に起こすような状態でなければ昇圧剤(血圧を上げる内服薬)が処方されることは少ないかと思われます。
場合によっては漢方薬なども処方されることもあるでしょう。
あとは生活習慣の改善指導でしょうか。
●生活リズムを規則正しく
●継続的な全身運動(有酸素運動)や軽めに下肢を主とした筋トレ
●睡眠を十分にとる
●食事は三食とる(食欲があまり湧かない場合は、少量にして数回に分けて食べる)
●水分不足にならないように注意。
●カフェインなどを上手く利用する
…などでしょうか。
ご自身での生活習慣の改善、セルフケアは必須でしょう。
決して短期間で低血圧が正常になるということはありませんので気長に考えて継続ですね。
さて当院ではそのような場合の施術は?
やはりちょっと位の施術で低血圧が正常血圧になるとは到底、考えられませんのでやはり諸症状に対してのアプローチとなります。
自律神経系への働きかけもありますので、有用かと考えております…はい。
洗いものはお湯で、ですね
寒い季節の水仕事は嫌ではないですか?
おそらく大半の方はお湯を使われていると推察いたしますが?
しかし場合によっては「節約の為に水で~」という方もいらっしゃるでしょうし、ご高齢者の方で「昔から水を使うのが習慣だし、もったいない気がして…」という方も実際いらっしゃいました。
たしかに節約の為などは大変よろしいのではと思いますが、ご高齢者の方や普段から高血圧の方などは温度設定は低めにしても冷水を避けた方がよろしいかも?です。
なぜか?といいますとある程度の時間、冷水で手を冷やしていると血圧が上昇するという話もありますので(そうでなくても身体が冷えそう)
失礼な話になってしまいますが「年寄りの冷や水」ということわざもあるくらいですからね(本来の意味とは違うかもしれませんが?)
ワタシ自身は計測し実証したことはありませんが、十分ありえると思います。
足湯ってありますね?
全身を湯に浸けなくても身体全体が暖かく感じたりしますが、逆に冷水を浸ければ全身が冷えて来ます。
同じように手湯(足湯の手バージョンです)があります。
これは洗面器などに42℃位のお湯をはり、手首位迄を湯に浸けておくやり方なんですが慣れてくると手のみならず腕全体も温まってくる感じがしますよ。当院では手指、手、腕をよく使う方の疲労回復にお勧めしております。
ということは冷水を使うとこの逆になるわけですから手~腕、また肩の方まで血流が悪くなる可能性がありますので出来ましたら、繰り返しになりますが冷水では無く温めでもよいのでお湯に変更されますことをお勧めしたいです。
ご高齢者の方、高血圧症の方、ついでに肩こりや腕に不調のある方もですね。
風呂キャンセル
最近の出来事で某俳優(女優)の中山さんの湯舟内で死去されたあと久しぶりにマスコミでは「ヒートショック」が取り沙汰されていましたね。
結局、その後の不慮の事故とだけ報道されたようですが…。
ともかく冬はヒートショックには気を付けたいものですね。
寒い時、お風呂に入って温まるのは非常に気持ち良いですが危険も伴うこともあるわけで、実際自宅内での65才以上の死亡率の高い場所は浴室だそうですから…はい。
で、ヒートショックですがこれは急激な温度差により血圧が大きく変動することによる健康被害です。
このところ血圧の記事を書いておりますがこれも血圧が絡む場合が多いという事です。
よくあるケースが温かい部屋から(副交感神経優位で血圧安定)→寒い脱衣室で服を脱ぐ(急激に寒さにより交感神経優位となり血圧上昇)→浴室→湯舟(温まり副交感神経優位になり血圧下降)とまぁ短時間の間に血圧が変動してしまうわけですね。
ヒートショックの症状としてめまいやふらつき立ち眩み、ひどい場合は失神など(そのまま溺死する可能性もあります)
これらは「急性低血圧」の症状です。
また場合によっては心筋梗塞や脳梗塞の引き金になることもありますので要注意です。
『どのような方が注意』
まずはご高齢者(特に75才以上、基礎疾患があれば尚更)
その他、高血圧症や糖尿病、めまいやふらつき、立ちくらみなど起こしやすい方。
『対策』
以下のような内容がよく云われています。
●脱衣室や浴室内を暖めておく
浴室暖房があるといいですよね。
天井埋め込み型で乾燥機付きなんて凄いですけど、後付け可能な壁掛けタイプなども市販されているようです(4~8万円位)
はい、残念ながら我が家にはありません…。
脱衣室では小型温風器を使用しているのですが、浴室は寒い…残念。
はい、ヒートショックには気をつけます。
とりあえず仕方が無いので入浴前に湯舟の蓋を開けておき、湯気を立てる作戦です。
●湯温41度位、湯舟に浸かる時間は10分位を目安に。
以外に入浴って身体に負担になるんです。
長湯好きの方には物足りないでしょうが、短めの方が安全なんですよね。
特に熱めの湯に長く浸かっていると何となくだるいような、頭がふわっ~とした感じになりませんか?
●入浴前にコップ1杯位の水を飲む
脱水予防になりますね。
●食後すぐに入浴しない
人によっては「食後低血圧」という急性低血圧を起こしやすい方がいらっしゃいますのでリスクがあります。
そうでなくても消化にもよろしくないですよ。
ワタシとしましては湯舟の浸かり方としましてお勧めしたいのは、まず腕(手)や脚(足)など末端部に掛け湯 → 次にゆっくりとした速度で徐々に身体を湯に浸ける →
みぞおち付近までお湯に浸け2~3分位(半身浴風に) → 胸の上まで(肩口)まで浸けて3~4分位 → 再度みぞおち付近まで戻し3分位 →ゆっくり立ち上がり湯舟から出る、です。
~肩までどっぷり浸かり続けるのはけっこう負担があります~
湯舟にはしっかり浸からないと物足りない方には嫌われますが、高血圧の方や高齢者の方、疲労が溜まりすぎている方にはちょっと半身浴風にした方が無難ですよ。
『若くて基礎疾患が無い方は?』
はい、もちろんリスクは低いですが「絶対、大丈夫」とは言えません。
特に睡眠不足や疲労困憊、何らかの体調不良の時はやはり要注意ですね。
とくにお酒を呑み、酔った後。
これは出来る限り避けたい。
ヒートショックが起きる場合もありますし、ただでさえ寝落ちしてそのまま溺水、溺死のリスクだってありますので危険です。
ちなみにワタシも昔、酔って風呂に入り寝落ちしそうになったことがありました…無事でよかった~です。
こんなとき、また風呂面倒と思った時は迷わず『風呂キャンセル』ですね。
ところで以前はわりと温泉旅館にいったりしていたんですが、いいですね~
浴室内や脱衣場は暖かいし館内だって全て暖かい。
露天風呂に入っても寒いなんて思わない。
家に戻ってからの入浴と大違い。
温泉では温度差によるヒートショックはあまり無いんでしょうか?
湯当たりはあってもね。
ちなみにワタシ「ヒートショック」と「ヒートテック」をよく間違えます、はい。