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患者さんかお客さんか?
このタイトルの問題に暫く迷っていた時がありまして。
えぇ医療機関(病院等)でしたら、間違いなく患者さんと呼ばれます。
リラクゼーション系(もみほぐし、エステ等)でしたらお客さんですね。
しかし当院のような場合(いわゆる治療系の整体院等)はどうなんでしょう?
考えますと、なんとなく両方の中間的な立ち位置の気がします。
ワタシの場合、医療機関の勤務が長かったためか、患者さんとお呼びするのが普通と思っていました。
他院さんの話を聞いてみますと、患者さんと呼称する院さんもあれば、お客さんと呼称する院さんもあったり。
もちろんワタシ達はサービス業ですからね。
というわけで迷っていたんですが、考えて結果が出ました。
施術に関している時間は”患者さん”。
それ以外の時間(例:来院し院内に入った時やお帰りの際など)は”お客さん”。
はい、二刀流で対応させていただきます。
よろしくお願いいたします。
う~ん、今回はまったく自分の話になってしまいました。
失礼しました。
では、マッサージは?
では、マッサージはどうなの?かと。
前回のブログに”リラクゼーション系”と”治療系”施術の話を書きました。
現在、いわゆる普通のマッサージ(指圧や揉みほぐし店などの施術を含む)は”リラクゼーション系”におおよそ括られるでしょうか。
しかし一部の”治療系”の施術者の方から「揉んでも改善しない」「その場しのぎ」「対症療法」などとちょっと、disられてるような気が?してしまうのはワタシだけでしょうか?
そうですね~。
たとえば腰痛でしたら、何かしらの疲労などで「腰が重い」とか「張っている感じがある」などの場合、緩和するのに有効と思いますが…。
その場合でも「腰」だけでは無く、全身の施術が欲しいですね。
慢性的な痛みや様々な要因から起こる場合などはちょっと難しいかも知れません。
ですのでその辺はご自身の状態や希望に応じて”リラクゼーション系”と”治療系”を使い分けて頂けたらよろしいかと。
しかしこのように書いていてなんですが、むかしはマッサージ施術でもリラクセーション系だけの施術にとどまらず治療系的な症状の緩和、改善を目的に施術出来る施術者がいらっしゃったりしたもんなんですね。
残念ながら今では、そのような施術者はあまりいらっしゃらないのではないでしょうかねぇ?
最後になりますが、マッサージなどを受ける場合は出来れば弱めの方がよろしいかと思います。
強すぎる刺激はちょっと身体に負担があるかと思われます。
ワタシもだいぶ前にですが数回ほどですがリラクゼーション系施術を受けたことがあります(ちょっと疲れてましたので)が、適切な刺激で施術を行って頂いて満足した覚えがあります。
気持ちよいですよねぇ~。
結論ですがマッサージはやはりリラクセーション目的で受けるのがよろしいかと思います。
【追伸】
当院ではご本人の自覚の有無にかかわらず、普段から累積された筋肉の疲労は思わぬ不調をもたらす要因のひとつと考えておりますので、そのような疲労の解消も行っております。
例:頚こりや肩こりに指先、手背、手のひら、腕など…毎日なにかと頻繁に使っており、腱鞘炎などのように痛みが出ないと気付きにくいですが殆どの方に疲労の累積がみられます。
リラクゼーション系&治療系
手技業界(施術院)にはおおざっぱ&独自に「リラクゼーション系」と「治療系(法的には治療という表現は医師のみなんですが)」というワードがあります。
「リラクゼーション系」とはリラックスや慰安、気持ち良さを主な目的に行う、いわゆる普通のマッサージや揉みほぐし的な施術(院)を指します。
「治療系」とは、上記目的では無く、症状の緩和や改善を主な目的に行う施術(院)を指します。
ですから各人の目的に応じた施術院を選ぶのが先ず肝心ですね。
「リラクゼーション系」目的(なんとなく疲れた、凝っている感じがあるから気持ち良くほぐして欲しい等)の場合は「マッサージ店」「格安揉みほぐし〇〇」のような店舗です。
「慢性的な症状」緩和改善目的なら通常の整体院などでしょうか?
とは言っても、以前に書きましたが「整体(系)」業界は統一された定義、手技がありませんので「治療系(院)」でも「リラクゼーション系か?」と思わせる施術を行う院もありますのでその辺はホームページで確認したり、直接店舗に問い合わせた方がよろしいかと思います。
ちなみに当院は「治療系」とさせて頂いております。
主な施術目的が症状の緩和改善なのでリラクゼーション系的な施術は特別には行っておりません。
じつは以前、2~3名の方にリラクセーション要素の施術(マッサージ好きな方ですね)を希望されましてお受けした事がありますが、「やはりこれは違うなぁ~」と思い直しましてそれ以来お断りさせて頂いて他院さんをお勧めさせて頂いております(とはいってもめったにそのようなケースはありませんが)
あ、勘違いしないで下さいね。
例えば「慢性的な肩こり」などの改善目的の施術は当院はもとより、どの「治療系院」さんでも対応していますので、はい。
と、以上は施術手技からの分類でした。
しかし実はこの「リラクセーション」要素って大事だな~とつくづく考えるようになりました…はい。
いえ施術方法がどうのという訳では無く、ワタシ達の業界は医療機関(病院、クリニックなど)ではありません。
どちらかというとサービス業的要素が強い側面があるかと。
みなさんは病院などに行く時(初めての時だったり、心配な症状があったりの場合など特に)ちょっと緊張しませんか?
少なくともリラックスはしないでしょう?おそらく。
施術院(整体など)でも、もちろん初めての場所、施術者に会う時など「どんな人なんだろう?」「どんな施術されるのかな?」「大丈夫かな?」
そりゃ、心配になりますよね…はい。
しかしわれわれのような業界は患者さん(お客さん)にはやはり緊張や不安を少しでも減らして頂き、ちょっとでもリラックスしていただける事が必要でしょう。
改善効果にも影響するでしょうね。
ワタシは以前、病院などの医療機関に勤務している時は患者さんが「リラックス」してどうの…なんて考えたことは無かったですねぇ。
開業しても暫くは考えても無かったと思います、うちは「治療系」だから…なんてね。
しかし段々と気付くわけですよ。
それは違うって。
多いに反省ですね。
今ではリラックスしていただける対応を心掛けているつもりなんですが…(甘いかな?)
精進いたします。
では最後に当院の施術そのものはどうか?
そうですね~、患者さん個々により全く違う感想をお持ちになるでしょうが。
手技(整体)よりも気功の方がどちらかというとリラックスされる場合が多いようですね。
およそ半数位の方(全くの初めての方でも)」が眠気を催したり、寝てしまわれたりされてますね。
ワタシも患者さんがそのようになって頂けると嬉しいですね。
リラックスして頂けたなぁと安心感が持てますし。
また実際、効果の面でもそのような場合(眠気を催す)の方が高いようです。
やはりリラックスって大事ですね。
整体院? 整骨院?
前回は整体に関して触れてみましたが、今回は『整体院さん』と『整骨院(接骨院)さん』に関してです。
一般ユーザーの方でも、様々な施術院に通院経験がある方でしたら何となくお分かりかも知れませんが、未経験の方や経験が少ない方には両者の違いはかなり分かりづらいかもしれませんね?
だいいち名称からして「整体(体を整えると書きますね)」「整骨(骨を整えると書きますね)」ですから。
なんかどう考えても同じようなもの…という印象しか受けませんね。
では簡単(?)に説明してみますね。
【整体院】
①整体(系)の手技を行う(手技は統一されたものでは無いので、院によって違ったり似通ったりです)
②料金は完全自費。
③「整体」という国家資格(公的資格)は日本にはありません。
国家資格所持者(柔道整復師、鍼灸師、按摩指圧マッサージ師、理学療法士、作業療法士など)
非保持者(〇〇協会や〇〇スクールなどの民間資格を含む。いわゆる無資格者と呼ばれる)
このように整体業界では施術者により二分されています。
むかしは整体業界は圧倒的、というかほとんどの施術者は国家資格所持をしている方は少なかったんですが、近年は資格所持者の参入組が増えて来ている傾向にあります(その割合は不明です)
ちなみにワタシも国家資格所持者の参入組の方です。
こう書いてみますと整体界隈は意外と単純かも?
施術内容は別としてですけど。
次に【整骨院(接骨院)】
①院名に「整骨院」と「接骨院」と表記されていて「何か違いはあるの?」と思われた方はいらっしゃいます?
意味としてはどちらも一緒です。
法令的には「接骨院」が望ましいようですね…。
まぎらわしいからどちらかに統一すれば良いのに~と思うんですけど。
②「整骨院(接骨院)」を標榜出来るのは施術者(院の代表者)が「柔道整復師(略して柔整師)」の国家資格所持者のみです。
従業員はこの限りではありません。
で、みなさんご存じの方は少ないと思いますが、この整骨院と柔整師さんの本来の業務は「骨折、脱臼の応急処置、捻挫、打撲、挫傷(肉離れ)」などの「怪我の処置」となっています。
以前は接骨院の名称を使うところがほとんどだと思いましたが、近年は整骨院の名称が多くなっているようですが(どちらの割合が多いかは知りませんが)「接骨」の方が「骨を接ぐ」というと折れた骨の手当みたいで分かりやすいではないですか?
つまり肩こりや腰痛などは本来の業務では無かったんですね。
学校(養成機関)でも勉強するのは主となるのは外傷に関してであり、他の疾患に対しての勉強は少ないです。
外傷以外に関する勉強は各自でセミナー(講習会)に参加したり、職場で教えてもらうか独学などで勉強しているわけです。
③現在、料金体系は以下のようになっています。
1,健康保険適応(労災、交通事故含む)
上記の怪我(外傷)のみが保険適応であり,いわゆる普通の腰痛や肩こり等の慢性症状は非対応です。
ちなみに「骨折、脱臼は応急処置は保険可ですが、それ以降は医師の同意が必要」となります。
現在、保険適応のみで行っている整骨院(接骨院)さんは少ないのではないでしょうか?
詳しくは知りませんが…。
2、健康保険抵抗+自費施術
外傷に対しては健康保険を使用し、慢性症状(肩こりや腰痛等)に対しては自費で施術を行っている院さんです。
本来、こうあるべきでしょう…慢性疾患にも施術するのであれば。
このタイプの院さんが現在は一番割合的には多いのかも?
3,完全自費
つまり外傷(怪我)を扱わないので健康保険は使わずに、主に慢性症状を対象とした施術を行っている院さんです。
しかしこうなると整骨院と標榜していても、中身は整体院と変わらないんじゃないかと思いますが…?
【なぜ柔道整復師には柔道という武道の名称が入っているのか?】
それは、整復術という外傷に対しての施術法の起源が柔術などの武術にあった為です。
柔術などの武術は「殺法(さっぽう)」→敵を倒す 「活法(かっぽう)」→怪我の処置方法の両面がある為です(簡単に云うと)
明治時代に柔道という武道が柔術を基に創始され、全国的に拡がり柔道家が増えました。
彼らは道場経営の傍ら、外傷の手当などを行っていましたがそれも食い扶持のひとつだったんですね。
後に資格化された時に結果、柔道という冠をつけることになったようです。
【なぜ整骨院(接骨院)でも整体院のようなことを行うのか?】
40~50年位前(これはワタシの記憶と経験です)などは、巷には整形外科のクリニックなどあまり無くて(特に田舎の方では)部活動などやっていた生徒がちょっと捻挫したり、肉離れなどすると接骨院に通院して電気治療を受け、包帯巻いてもらって固定したり…そんな感じでしたね。
大人でも腰や膝などを痛めて通院したりしていました。
(ほんとはこれ、怪我でなければ保険適応外なんですけど…はい)
その後、段々と街にも整形外科が増えてくると外傷で接骨院に通院する患者さんが当然減って来るわけです。
なんといっても整形外科だとレントゲンや血液検査など必要な検査も出来る、薬も処方出来るし病院でしたら手術も出来る。
接骨院では検査は出来ないのでは触ったり、見た目でしか判断出来ませんから信頼度も違いますわね。
まぁそれでも昔は現在と違い、怪我の処置に長けている先生がけっこういらっしゃったものです。
包帯巻きや固定処置でも病院でやってもらうより上手だったりしてね。
今ではそのような先生はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか?
学校では知識は覚えられても、実際に外傷の患者さんをみて処置する技術は覚えられない。
接骨院(整骨院)に勤務してもあまり外傷の患者さんは来院されないし、おそらく院長や先輩の先生にしてもほとんど経験ないでしょう?
外傷の患者さんが来院されないとなると院の経営としては、他の症状の患者さんに来院してもらわないと困るわけですね。
すると当然ですが外傷のように急性症状の患者さんでは無く、慢性症状の患者さんに通院して頂く以外に無い。
それで以前から腰痛で腰に電気をかけたり、ちょっとマッサージをしたりの施術を行っていたわけです(鍼灸院を併用している院もけっこうあります)
近年ですと骨盤矯正(産後)やら姿勢矯正やら、美容系からダイエット系までメニューを増やしたりして…ね。
このように施術のメニューだけをみてみると、整骨院も整体院もほとんど同じように思えますね。
一般の方には区別がつきにくいでしょう?
結果こう書いてみますと、整骨(接骨)業界が複雑?に思えて来ましたよ、はい。
では整体は?
前回は整体は東洋医学か?がテーマでしたが。
「違います」ということで。
では、なんだ?と。
はい、ところで「整体」という言葉は聞いたことがあるという方はわりといらっしゃることでしょう?おそらく。
しかし、「整体とはこういうものだ」と理解されている方はほとんどいらっしゃらないのでは?
せいぜい”このようなものかな?”と漠然としたイメージだけではないでしょうか?
【整体とは】
じつは整体の定義ってないんですよ。
整体とはこうだ…という統一された手技もありません。
ちなみに整体を検索してみましたら「背骨や骨盤の歪みを整える」「筋肉や骨格のバランスを整える」など記載されるケースが多いですね。
一般の方も整体に対してこのようなイメージをお持ちの方も一定数いらっしゃるでしょう。
そうですね~、たしかにそういう面もありますね。
しかし、そうとばかりも言えないですし、定義というほどでも無いかと。
ワタシは「整体」とは…「整体系」というのが正しいのではと考えます。
つまり単純に『属性、カテゴリー』を表しているだけの名称です(全くの私見です)。
例えますと、「整体」という名前の箱(枠組み)がありまして、その中に雑多な品(手技療法、徒手療法とよばれる施術法)が入っているわけです。
マッサージのような揉みほぐし的なものや、骨盤矯正やら筋膜リリース、ボキボキ系やら非ボキボキ系。
はたまた〇〇式整体、〇〇療法、〇〇術やら独自に開発した手技?など古くからあるものから新しいものまで多種多様ですね。
これ、一般の方に個々の手技を説明しても分かりにくいでしょうし、興味もあまり持たれ無いでしょう。
ですので「整体」に括ってしまうのが簡単です。
まぁ逆に言えばこの為、整体と一口に言っても施術者により手法が似通ったり、バラバラだったりしますので余計に分かりずらくもなっていますが…はい。
と、いう訳で当院でも「整体」として括っております。
実施致します個別の手技手法に関しましては名称のついているものから、経験上身に着けました我流のものまで幾つかあります。
しかし名称のついている手技を話したところで世間には認知されていませんし、却って分かりづらいかと。
認知されている(?)整体と表現した方が伝わりやすいでしょう。
その為、同じ整体を名乗っていても施術方法は違っていたりする訳なんですよ。
なんとなくお分かり頂けたでしょうか?
追伸
時々、You Tube番組で整体施術者orカイロプラクティック施術者の方に「カイロプラクティックと整体は何がどう違う」と質問されるシーンを見かけたりします。
質問者の方はどちらもボキボキ?矯正するようなイメージをお持ちなんでしょうかね?
それで違いがわからないと。
いや~「カイロプラクティック」はアメリカ発祥の手技療法のひとつの療法名であり、整体は属性名ですから比較する論点が全く違っています。
〇〇式整体や〇〇式手技とカイロプラクティックの違いは?でしたら正しい比較論になりますが。
類似した質問に「マッサージと整体の違いは?」というのもありましたね、これも同じです。
【結論】
整体という言葉は何気に認知されて来ているかとは思いますが、実体はこのように統一されているものでは無く、属性の名称を表す言葉と捉えて頂くのがよろしいかと思います。
実際のところは、施術者に確認されるか施術を受けて判断されるしかないのではと思います、はい。