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膝のサポーターの件
膝を痛めた時やスポーツ中の怪我予防としてサポーターを付けたことがある方もわりといらっしゃるかも知れませんね?
目的としては保温、保護、靭帯や筋肉の支持、固定や動きを制限して痛みが起きにくいようにすると言うことで。
体重をかけたり、歩いたり、膝を動かした時に痛むような場合には有効ですのでやはり急性期(痛み始めて間もなくの期間)向きです。
サポーターにも幾つかのタイプがあるので(布製の履くタイプとかベルトがついていて固定するものや、より強い支柱が入っているものまで)
目的や用途に応じて選ぶのが大事なので、よくわからない場合は専門家に相談された方がよろしいです。
ただサポーター自体が治療になる訳では無いので、慢性期の痛みの方にはあまり効果的ではないでしょう。
使うと楽になるのならともかく、「無いと不安だから」などの場合は数日間使わずに心理的な効果(安心感)だけなのか確かめてみると良いかもです。
最後にサポーターはあまり動かない時や就眠時には外しましょう。
つけっぱなしにするものではありませんので。
膝に水が溜まる件
膝などに水が溜まることがあるのはご存じですか?
経験済みの方もいらっしゃるかも知れませんね。
本来、どんな人でも関節内に水(関節液)がありまして、分泌と吸収を繰り返しているので溜まるということは無いですが、何らかの原因で炎症が起きるので水が溜まってしまう訳です。(関節水腫といいます)
【考えられる疾患(順不同】
①外傷性のもの(靭帯損傷や半月板損傷、骨折など)
②変形性膝関節症(中高年以上の方がなりやすく、軟骨が……とよくいわれるものです)
③痛風(尿酸結晶が沈着、足の親指の付け根付近が痛むことで有名ですね)
④偽痛風(痛風の症状に似てますけど、こちらはピロリン酸カルシウムというものが沈着します)
⑤感染性の関節炎(細菌感染など)
⑥関節リウマチなど
症状として膝周りが腫れたようになり、赤く熱っぽい感じになったり、痛みや膝の曲げ伸ばしがやりにくいなど。
疾患によっては発熱する場合もあります。
こういう場合、最初は整形外科を受診し水を抜く(関節穿刺といいます)ことにより、症状が楽になりますし、水を抜くのは検査にもなっています。
どういう色になっているか、血液が混じっていないか?など調べます。
ただこれは本質的な治療では無いので、原因を見つけその治療をする必要があるわけで、炎症が治まらないとまた水がたまります。
水を抜くのが癖になることは無いですが、漠然と繰り返すのはマズイですね。しっかり治療しましょう。
あと水が溜まるような状態の時に普通の生活をおくると改善が遅れてしまいます。
普段どおりに立ち続けたり、歩いたり動き回るのは出来るだけ避けましょう。
極力膝に負担をかけないでください。
ちなみに以前、わたしが勤務時代のことですが、ご高齢の男性患者さんが膝が腫れて(水が溜まる)痛む、歩くのが大変という状態になりました。
年齢的にも大方、変形性膝関節症かな?と思いましたが検査の結果「偽痛風」でした。
腫れや痛みは服薬により改善されました。
何事も先入観をもって判断するのは過ちのもとですね。
ひこうき雲
ヒアルロン酸注射はどうかな?
ヒアルロン酸注射はご存じですか?
いえ美容系のやつでは無く、中高年以上の膝痛の多くを占める変形性膝関節症の為の注射の方です。
実際、多くの患者さんが体験されているでしょうね。
この注射の目的としては、
①痛みの緩和
②炎症をおさえる
③関節の動きを滑らかにする
④軟骨の破壊のブレーキなど。
軽症で進んでいない時期に効果が高く、それ以降だと効果が薄れるとなっています。
注射1本の効果は約1~2週間位で、もちろん根治するものではないですが。
実際、わたしも何人もの方の体験談を伺っていますけど、満足されていた方はほとんどいらっしゃらなかったですね。
効果が出る方は最初の1クール目で何らかの変化がみられていますし、2クール、3クールと続けている方はどうでしょうか?
難しいのでは?
米国整形学会や国際変形性関節症学会では「変形性膝関節症の治療法としてヒアルロン酸注射は推奨されない」と公表されています。
ギックリ腰5
ギックリ腰ネタも第5弾になりました。
近年では、ギックリ腰になっても安静にしているより出来る範囲で動いた方が早く改善されると言われるようになりました。
が、しかし大事なのは無理なく、出来ることを、と言うことです。
中腰姿勢は辛いので避けたほうが良いですし、立ちっぱなしも座りっぱなしも腰に負担がかかるので時々、立ったり座ったりする。
歩いて移動が可能なら(職場でも家庭でも)出来る範囲+α位に歩いてみるとか。
もしコルセットを持っているなら使った方が楽ですよ(コルセットはこういう場合の為の物です。慢性の人向けではありません)
★もっと痛みが強くて動くのが辛い場合
数日は安静が大事です。
しかしトイレに行かなきゃ。そうですよね。この場合ですけど四つ這いであまり痛みが出ないか試して下さい。
スミマセン、便器に座ったりする時立つのは痛いですけど。
四つ這いは腰に負担が少ないし、腰の調整にもなるんです。
もし可能なら部屋の中を短距離でよいので四つ這いで右回り、左回りを2周り位してみてどちらに回るのが回りやすい気がするか試してみて下さい。
微差と思います。
ご自分の感覚で結構です。
そして部屋の中を2~3周位、回りやすい方だけ這い這いしてみて下さい。
1日に何回か試して頂くとよろしいかと。
あとベッドの横たわったままでよいので、蒸しタオルなどでお腹(へそとその少し下辺り)を1日数回温めるのも良いですね。
上記の四つ這い運動が面倒でも、ただ何もせず石みたいに動かないのはもったいない。
指先や手首、肘、肩、足の指や足首、膝など動かしても痛みが響かない場所は1日に何度か動かしてみては。
末端を動かすと連動して体幹にも影響を与えられます。
筋肉がほぐれ血行にも影響を与えます。
回復期間が全く何もしない時より早まりますよ。
第4弾で紹介した薬を飲みながらやられるとよろしいかと。
そして痛みも少し落ち着き動けるようになったら施術をお勧めします。
まぁ、完治してしまったら大丈夫ですけど。
ちょっと長くなりましたがギックリ腰ネタは今回で一旦しめます。